今日、心臓の音は聞えない
そんなもの、並木道やあづまや向きだ
俺は胸に弾丸を受けて倒れ
最後にこう考えただけだ
今度はもう帰れない 俺は去り、誰かが来る
俺たちは出来なかった、出来なかった
周りを見廻すことが
でも息子たちが、息子たちが戦鬪に出かけるぞ
誰かが、あとは洪水にでもなれと
地獄に飛び込むつもりで塹壕を出たが
俺が塹壕を後にしたのは
洪水なんかなくなすためだった
今、俺の目は閉じてゆき 俺は強く大地と抱き合う
俺たちは出来なかった、出来なかった
周りを見廻すことが
でも息子たちが、息子たちが戦闘に出かけるぞ
誰が俺と代ってくれる、誰が攻撃に向う ?
誰があの橋にたどり着ける ?
その時突然願ったのは——あの子だ
あのダブダブ服の少年兵
俺には笑いを浮かべるひまがあった
俺は目にした——誰が後に統いているか
俺たちは出来なかった、出来なかった 周りを見廻すことが
でも息子たちが、息子た.ちが戦關に出かけるぞ
爆発に消される心臓の音
だが俺のは俺を 強く打つ、 そして教える
俺の最後は最後なんかじゃない
最後とは誰かの始まりだと
今、俺の目は閉じてゆき 俺は世を去り、誰かがくる
俺たち、出来なかった、出来なかった
周りを見廻すことが
だが、息子たち、息子たちが戦闘に出かけるぞ
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